2006-08-10
ちょっと思うところがあって、各方面の知識人が自分の書斎について書いた文章をまとめた本をぱらぱら読んでみたのだけど、これが意外と参考にならなかった。
見事な書斎を持っている人はいなかったし、理想を抱いている人さえあまりいなかった。みんな本と資料の山の中で押し合いへし合いしつつ、何とか毎日やり過ごしています、といったことを書いて苦笑いしている感じだったのだ。
もしも書斎(に限らず部屋の状態)がその人の心を写す鏡だとするなら、現代日本は知識人でさえ、色々な要素の中押し合いへし合いしつつやり過ごしているということになる。哀しいかなこの説は、真偽はともかく妙に説得力があって、そんなものかなとうそぶきたくなってしまう。
そういう私は、今自分に与えられているスペースさえろくに管理できない愚か者だから、言うまでもない。
家の中の余計なものを全部捨てて、きれいさっぱりした空間にお気に入りのものだけ配置すれば、理想の世界が作れる訳だ。「それだけ」なんだけど……ね。
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